兵庫県西宮市の住宅地で、有機農法にこだわったブランド野菜作りがスタートし、宅配を受ける会員に評判を呼んでいる。市内の青果店など3社がタッグを組み、地元の乗馬クラブも協力、馬糞(ばふん)を用いた堆肥(たいひ)を使った健康志向の作物を、毎朝新鮮な牛乳とともに家庭に配達。3社は、農業とは縁遠いイメージの地で、「西宮野菜」のブランド定着を目指している。
発起人は、JR西宮駅近くにある西宮東地方卸売市場で青果店やカフェを営む「アローツリー」代表の八木清貴さん(33)。平成17年に創業後、市場から野菜を仕入れるだけでなく、自分たちで栽培、販売できないかと考え、西宮市内の牛乳配達会社や大阪市天王寺区の農業資材販売会社の経営者と手を結び、実現へ動き出した。
昨年9月、西宮市中部の鷲林寺(じゅうりんじ)地区の畑約千平方メートルを借り上げ、タマネギ、ニンジン、大根、白菜、ホウレンソウ、水菜、イタリアンパセリの7種の栽培を開始。農薬や化学肥料は一切使わず、カニの甲羅などからとれ、植物の免疫力を高める効果がある成分「キトサン」を散布。近所の「西宮甲山乗馬クラブ」の協力も得て、馬糞を混ぜた堆肥を使い、完全無農薬にこだわっている。
12月以降、まずホウレンソウの出荷がスタート。毎朝10台のトラックが西宮、尼崎、川西、宝塚、神戸、篠山の6市をめぐり、牛乳とともに登録会員に届けている。現在の会員数は十数人だが、市場を通さず低価格に抑えられることもあって好評で、増加傾向。春には約200キロの野菜が収穫できる見通しだ。
兵庫県農産園芸課によると、兵庫のブランド野菜は淡路島のタマネギやレタス、丹波グリなどが有名だが、阪神間にはほとんどないのが実情。「農協が推進するブランド野菜作りは県内でも盛んだが、住宅地で、独自にブランド野菜を作るという取り組みは初めてではないか」という。
八木さんは「野菜に付加価値を付け、アイデア次第で農業はもっとおもしろくなる。いつか『あの西宮野菜』と言われるよう、全国に広めていきたい」と意気込んでいる。
阪神地区で会員を募集中。問い合わせは、配達担当のデミックコールセンター(フリーダイヤル0120・366・039)へ。
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